イタリアでは最近、「Km 0 」(伊語読みするとキロメトロ・ゼロ)という言葉をよく耳にしますが、これはちょうど日本でいう「地産地消」、地元で作られた作物を地元で消費しようという概念にあたります。その「キロメートル・ゼロ」を謳う店 Pastificio Artigianale Fattoria San Michele a Torri (パスティフィーチョ・アルティジャナーレ・ファットリア・サン・ミケーレ・ア・トッリ)は、フィレンツェ郊外にある有機農園&ワイナリーFattoria San Michele a Torri 直営の生パスタ販売店。お店で作っている出来立ての生パスタを購入することができます。店内には生パスタの他に、自家製小麦のオーガニックパン、幻の豚と呼ばれるチンタセネーゼのサラミ、オリーブオイル、ワイン、ハチミツなどが置かれています。
生パスタは、50年も遡る年代物のマシンを用いて、昔ながらの手法で職人さんが手作りするというこだわり。生パスタは販売のみでその場では食べられませんが、キッチンが使えるアパート滞在の方なら是非持ち帰って試してもらいたい美味しさです。残念ながらキッチンが使えない場合は、近くにある同経営のレストラン、San Michele all’Arcoでいただくこともできますよ。
生パスタは、基本的にpasta lunga(ロングパスタ)は毎日、トルテッリやラヴィオリなど詰め物の入ったパスタは週に何日か作っているそうです(水曜日や金曜日にあることが多いですが、種類や曜日は流動的)。全粒粉の素朴なオーガニックパンは週に3日ほど入荷するそう。
Fattoria San Michele a Torri が作るワインは、キャンティワイン。お店ではいわゆる普通のボトル入りワインの他に、”Vino sfuso(ヴィーノ・スフーゾ)”と呼ばれるリーズナブルなワイン量り売りもやっています。空きボトルを持っていけば、そこにワインを入れてくれますが、空き瓶がない場合はお店で安く買うこともできます。食事にはワインは絶対欠かせないという方に、デイリーユースのお手軽価格なVino da Tavola(テーブルワイン)としてオススメ。
そしてオーガニックのオリーブオイル。新オリーブオイルは、毎年11月下旬頃入荷します。この有機農園のオリーブオイルには、「ラウデミオ」と呼ばれる商品があるのですが、この「ラウデミオ」という名前は、オリーブオイルの品質を守るために組織されたトスカーナの生産者組合の厳しい基準に合格したオイルだけが使用を許されているので、クオリティは保証つき。余談ですが、以前このラウデミオをプレゼントした友人は、すっかりこのオリーブオイルの虜になり、今はもう市販のドレッシングは全く使わなくなったとのこと。本物の味に出会うとやみつきになってしまうのかもしれませんね。
お店はちょっと奥まったところにあるので目につきにくいのですが、Via dei Neri(ネーリ通り)にあるバール Ditta Artigianaleの角を入った通りにあります。また、こちらのお店では、予約制でパスタ工房の見学(キャンティワインとオリーブオイルの試飲、生パスタのお土産つき)も行なっています。FIRENZE PLUSでは、日本語通訳付での見学を手配を承っております。ご興味のある方はお問い合わせください。
Pastificio Artigianale Fattoria San Michele a Torri /パスティフィーチョ・アルティジャナーレ・ファットリア・サン・ミケーレ・ア・トッリ
所在地:Via dei Rustici 6R, Firenze
電話番号:055 289009
営業時間:月 16:00〜20:00 火〜土 8:00〜13:00/16:00〜20:00
定休日:月曜日の午前中、日曜日
http://www.sanmicheleallarco.it/portfolio-articoli/pasta-fresca/