フィレンツェSMN駅からほど近くにある小さなお店 Il Bussetto(イル・ブッセット)。工房を兼ねたお店では、熟練の革職人ジュゼッペ・ファナーラさんと息子のミルコさんの二人が、昔ながらの技法で上質な革小物を手作りしています。日本の雑誌に何度も紹介されており、フィレンツェ土産にとイル・ブッセットの革細工を求める日本人客の姿もよく見かけます。
ファナーラさん親子が手がけるのは、小銭入れ、ペンケース、メガネケース、名刺ケース、パスポートケース、レザーボックスなどの革小物。どれもお客さんの好みに合わせてカスタマイズが可能です。
中でも一番人気は、丸みのあるフォルムで艶やかな革の小銭入れ。イル・ブッセットの小銭入れは、コロンとしたフォルムがしっくり手に馴染み、コインの出し入れがスムーズで使いやすい優れもの。蓋と本体がピタッと合わさって、時間を経ても緩むことのない見事な仕立てに、職人技がキラリと光ります。
この小銭入れは、フィレンツェに古くから伝わる伝統的な技法を用いて作られており、植物性の糊で貼り合わされ縫製が一切施されていないので、縫い合わせのステッチがないのが特徴です。
革の裁断から成形、染色、磨き、仕上げまで全ての工程が手作業。まず、カットした革を柔らかくなるまで水に浸し、木型にはめて形を作り2日間間ほど乾燥させます。ひとつひとつに繰り返し色付けをした後、お店の名前にもなっている Bussettoと呼ばれる金槌のような工具を火で熱して革を磨きをかけて艶出しし、ようやく小銭入れが出来上がります。
ひとつひとつ丹念に手染めされた商品は、風合いが微妙に異なるのも魅力。タンニンなめしの本革でできているので、使い込むほどに艶が増し、エイジングを楽しむことができます。
また、希望に応じて、イニシャルやフィレンツェの紋章のアイリスのマークなどを無料で箔押ししてくれます。イニシャルを入れて、特別なギフトや自分だけのオリジナルにできるなんて嬉しいですね。
ジュゼッペさんは16歳のときに家の近所にあった革工房に弟子入りし、修行を積みながら職人としての腕を磨いてきました。2014年にはトスカーナ州よりマエストロ・アルティジャーノとしての認定されています。お店の奥が工房として使われているので、お店を訪れればいつでも作業風景を見ることができますよ。
プレゼント用の箱(有料)を頼むと封蝋でラッピングしてくれます。シーリングのスタンプ柄はもちろんブッセット。自分用にも欲しくなるほど素敵なボックスです。
フレンドリーなお二人はカタコトの日本語でも接客してくれます。ミルコさんは子供の頃に柔道を習っていて、日本語の数字はそのときに覚えたのだとか。フィレンツェに来る機会があったら、ぜひ彼らの工房まで足を運んでみてください。きっと長年愛用できるお気に入りの逸品に出会えるはずです。
IL BUSSETTO FIRENZE/イル・ブッセット・フィレンツェ
所在地:Via Palazzuolo 136R, Firenze
電話番号:055 290697
営業時間:月〜金 9:00~13:00、15:30~19:30 土 9:00~13:00
定休日:日曜日
http://www.ilbussettofirenze.com/ja/
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